鹿児島では、断熱性能のQ値とUA値。どちらが大事?

2021/02/09

 

こんにちは。
鹿児島県出水市の丸久建設株式会社
社長の桑木です(^^)/

今日はこれからの家づくりの一つの形
「パッシブデザイン」。

その中でも、重要な 「断熱」についてお話しします。

 

まず、建物の保温性を決める「断熱」には、2つの「断熱性能数値」があると言うことです。

スライド19

①Q値(熱損失係数)=(建物の表面からの熱損失の和+換気による熱損失) ÷ 延べ床面積

・熱損失により必要となるエネルギーを評価する指標
・小規模や複雑な形状だとQ値が大きくなる
・小規模住宅は基準値が異なる

②UA値(外壁平均熱貫流率)=建物の表面からの熱損失の和 ÷ 外皮表面積面積

・外皮の断熱性を評価する指標
・換気による熱損失は含まない
・規模の大小や形状に係らず同一の基準値を適用

と、この2つが住宅の断熱性能を表す数値があります。

 

2つの大きな違いは、

①Q値は 「延べ床面積」割っているのに対して、UA値は 「外皮表面積面積」で割っている事。

②Q値は 「換気からの熱損失含む」としてるが、UA値は 「換気による熱損失は含まない」となっている。

③Q値は 「規模の大小・形状に左右されるが」 、UA値は 「規模の大小・形状に左右されない」となっている。

 

そして、もう一つの大きな違いは、

④Q値は、1つ前の省エネ基準 「次世代省エネ基準」の断熱性能基準であった。

UA値は、現行の省エネ基準 「改正省エネ基準」の断熱性能基準である。

スライド7

④の違いを考えると、現行の省エネ基準基準「改正省エネ基準」のUA値 が最新に基準であるので、疑いなく活用していけば良いと思いますが、

 

しかし、パッシブデザインを真剣に学ぶ建築知識者の多くの方は、一つ前の基準「次世代省エネ基準」の住宅性能数値Q値も重要視しております。

なぜなら、UA値は
あくまでの外皮(壁・屋根・窓・床等)の断熱材の評価であり、
建物内部の暖かさ・涼しさでは無いという事です。

UA値は「換気の熱損失を含まない」し
「規模の大小・形状に左右されない」ので
実際にの住環境・室温等とは合わない部分のあります。

一方、Q値の場合は「換気の熱損失の含む」し、
「規模の大小・形状に左右される」です。

実際の熱損失を考慮した計算方法なので、
建物内部の住環境・室温等に合ったものに
近い数値になると考えられているからです。

 

我々、家づくりのプロは断熱材の性能ではなく、住まい手の「快適性・健康面」を重視した考え方が重要だとおもいます。

 

社長でした(^^)/

※また、現行の「改正省エネ基準」には、「断熱」と同じくらいに大切な「気密」の基準が削除されました(>_<)

どんなに断熱性能を高めても、気密の悪い(隙間の多い)建物は、暖かくなりません・・・。

一つ前の「次世代省エネ基準」には、「気密」の基準はあったのに・・・。不思議です・・・(>_<)

 

※気密性能の事を知りたいのなら↓↓↓をクリック。

気密性能が、改正省エネ基準で削除された理由


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